リレーの場合
ここでいうリレーとは、電磁リレーのことであり、回路図は図1のようになります。
見てわかるように、コイルとSWを組み合わせたものです。
コイルに電流を流すと磁界が発生します。電磁石ですね。
この電磁石によって、SWをON/OFFする、という素子になります。
あとはSW同様、モータを直接制御するだけです。

図1 リレーの回路図
リレーは結局のところ、SWに帰結します。
ではリレーの利点はなんなのかという疑問が生じてきます。
リレーの利点は、電気的にSWを切り替えられる点にあります。
要するに人がSWを直接操作しなくていいということです。
最終目標は遠隔操作になるわけですから、この点は非常に重要になるのです。
正逆転する回路図は以下のとおりです。(図2)

図2 リレーの場合の正逆転回路(単電源)
この回路では、A端子に電圧を加えるとモータは正転し、B端子に電圧を加えると逆転することになります。
電圧レベルは必ず"0"か"1"に固定してください。開放すると何があるか分かりません。
(リレーならば入力にあたる素子がコイルなので大丈夫だと思いますが、入力が半導体の場合は要注意です。)
A,Bの両方が"0"または"1"の場合はモータの両端にかかる電位が同じになるので、モータは回転せず、ロックされます。
いわゆる簡易的な電磁ブレーキです。実際にブレーキのようにモータを止めようとする作用があります。
(尤も、本気で電磁ブレーキをかけようと思うと、進行方向と逆回転をさせる必要がありますが。)
これは利点となると同時に欠点にもなります。常にブレーキがかかるのでモータをフリーにできないからです。
この対策については、後の項で説明します。
なお、リレーのコイル部分にダイオードがありますが、これは重要ですので忘れずに入れてください。
このダイオードはコイルの誘導逆起電力を吸収するものです。ダイオードの向きに注意してください。
実際に測定してみたところ、300[V]もの逆起電力が発生したこともあります。
一瞬ではありますが、他の素子を破壊しかねませんので、必ずダイオードを入れてください。
その際のダイオードは、耐圧の大きいものにしてください。
リレーにもよりますが、順方向耐圧1000[V]程度がいいでしょう。
逆耐圧にも注意です。ツェナーダイオードとかは絶対使っちゃダメです。
なお、リレーはマイコンからの入力では動かない可能性が高いですので、TRによる増幅が必要なこともあります。
なお、リレーにもSW同様、定格がありますので、突入電流には注意してください。
トランジスタの場合(準備中)
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